カイロプラクティックの意義/背骨の重要性


カイロプラクティックとは

カイロプラクティックは1895年、米国で生まれた脊椎手技療法です。創始者は1845年にカナダで生まれたダニエル・デビッド・パーマー(Daniel David Palmer)。カイロプラクティックはギリシャ語による造語で、「カイロ」=「手」、「プラクティック」=「技術」という意味があります。

感覚神経の働きを利用して、神経の働きを正常化する

カイロプラクティックは筋骨格系のバランスを整えて、神経の働きを正常化させます。神経には筋肉を動かす運動神経、情報を中枢に伝える感覚神経、内臓などを司る自律神経がありますが、カイロプラクティックやトリガーポイント療法などの物理的な力を使う療法は、お客様の感覚神経の働きを利用して、他の神経系の正常化をはかり、からだをよい方向へと導きます。

施術刺激により情報を入力する

感覚神経を利用するというのは、外から情報を入力する(からだに対し)ということです。
情報とは、例えば、温かいと感じる温覚、押される感覚の圧覚、関節の位置・動きを認識する固有覚などがありますが、これらの感覚をお客様への施術刺激により発生させ、からだのセンサーを通じ脳・脊髄へ伝えます。

「どの部位」に、「どのような刺激」で、「何の感覚」を入力するか

情報を受けた脳・脊髄からは、例えば次のような反応が引き出されます。
「手足の血管が拡張しポカポカしてくる」「筋肉の緊張が緩んでリラックスする」「胃腸の活動が促進され食欲は出る」など。
からだの「どの部位」に、「どのような刺激」で、「何の感覚」を入力するか、ということが大切であり、それが各療法の特徴ともなります。
カイロプラクティックは「動きが低下した・歪んだ関節」に、「無理なく動かす刺激」で、関節の位置・動きを認識する「固有覚」を入力します。

情報が正しく送られてきて、はじめて中枢は適正な判断・指令がおこなえる

カイロプラクティック誕生当初は、中心(脳・脊髄)から外(からだ・手足)へ向う神経の流れが重視されました。現在は外(からだ・手足)から中心(脳・脊髄)への神経の流れがまず大切と考えます。
これは、情報が正しく送られてきて、はじめて中枢は適正な判断・指令がおこなえるものだからです。PC環境と似ています。PCも本体にトラブルがなかったとしても、ネットワークが正常に動いていなければ十分な機能を発揮できません。

関節包にある固有受容器(プロプリオセプター)

からだの各関節の関節包という場所に、関節の曲げ伸ばし・位置を認識するためのセンサーである固有受容器(プロプリオセプター)が埋め込まれています。
目を閉じていても、私たちは自分のからだが今どのような体勢なのかを認識できます。これは固有受容器(プロプリオセプター)が、全身の関節の位置情報を、24時間休むことなく中枢に送り続けてくれているからなのです。

固有受容器(プロプリオセプター)から考えた背骨の重要性

実は背骨には沢山の関節が存在します。つまり、固有受容器も多く存在するということ。背骨の関節が歪んだり、動きの問題があると、正しい、十分な、関節の位置情報(固有覚)が中枢に送られませんから、中枢からの的確な指令も届きにくくなります。からだにとっての影響も少なくないと考えます。
古来から、世界各地で背骨の調整法おこなわれてきました。それは人々が経験上、背骨が健康にとって重要であることを実感し、調整によるからだへのよい効果を体感していたからだと私は考えています。


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