その痛み、トリガーポイントが原因かもしれません! 

筋肉・筋膜に出来るトリガーポイントが、辛い痛みや違和感の原因となっていることがあります。このページでは、トリガーポイントができるしくみ特徴見つけ方についてご説明いたします。

ロープ状の硬結(しこり)ができる理由

普段の生活・仕事・スポーツをしている中で、筋肉酷使する(伸張・短縮・負荷がかかりそれらが長引く)と、筋の組織に小さな損傷(マイクロトラウマ・顕微損傷)が発生することがあります。

顕微鏡でしか確認できないほどの小さな傷ですが、一つの仮説として、この損傷が筋線維を包む筋小胞体の破壊をもたらし、貯えているカルシウム(筋収縮に必要)大量に放出すると考えられています。

※参考(Dimitrios Kostopoulos/Konstantine Rizopoulos、 川喜田健司翻訳『トリガーポイントと筋筋膜療法マニュアル 』、医道の日本社、2005、p.21.)

トリガーポイントができるしくみ/富士見台カイロプラクティックセンター


結果、本来必要ないはずの筋収縮が発生・継続し 硬いロープ状のしこり(硬結)が形成されます。

トリガーポイント・ロープ状の硬結/富士見台カイロプラクティックセンター

筋線維の構成

筋線維(筋細胞)筋原線維が複数集まって作られます。

一本の紐である筋原線維の正体は多数つながった「筋節(サルコメア)です。

筋節は二種類の筋フィラメント、細いアクチンと太いミオシンで構成されます。

アクチンとミオシンは平行に並びますが、端が重なり、重る部分はより色が濃く見えます。
これが骨格筋に特徴的な縞模様が形成される理由です。

この筋節が筋線維(筋細胞)の収縮単位となります。

収縮開始の引き金を引くのはカルシウムです。
筋原線維のまわりを横行小管、筋小包体が取り囲み、これらがカルシウムを内包し伝える役目をしています。

筋線維の構成/練馬区 整体 富士見台カイロプラクティックセンター

 

筋の収縮

筋収縮は、筋原線維を構成する筋節が、それぞれ短くなることで生じます。

筋節が短くなる実態は、細いアクチンが太いミオシンの間に入り込むことです。
これをフィラメント滑走説といいます。

筋の酷使により筋小胞体が損傷すると、必要がないにも関わらず、カルシウムが放出され、その周辺のアクチンとミオシンが入れ子状に重なります。
筋節の部分的な短縮です。

カルシウムは速やかに回収されるはずですが、筋小胞体が壊れているために回収されないため、短縮が持続します。

エネルギーも使い、老廃物も発生します。

この重なって戻らなくなった局所、循環が悪い部分が硬結になると考えられます。

筋原線維は筋節がつながった一本の紐(休止状態にある4cmの筋線維は2万個の筋節が連なる)ですので、収縮した以外の筋節は、短縮した筋節に向って引っ張られます。張力が増してロープ状の硬結となります。

筋肉の収縮/トリガーポイント形成のしくみ/富士見台カイロプラクティックセンター

 

筋肉の収縮/トリガーポイント形成のしくみ/富士見台カイロプラクティックセンター

 

筋肉の収縮/トリガーポイント形成のしくみ/富士見台カイロプラクティックセンター

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トリガーポイント

筋線維にできた硬結は圧痛を伴います。
何も問題がない筋肉は通常、押されても痛くありません。

硬結がさらに進行すると圧痛に加えて関連痛が生じるようになります。
関連痛とは、刺激を受けた硬結が、深部遠く離れた場所へ、痛みやしびれ、ズシーンとくる重だるさなどを飛ばす現象です。

関連痛を発生させる 硬結をトリガーポイント(Trigger Point )といいます。
「トリガー」というのは「痛みの引き金になる」という意味。
弾を遠くへ飛ばすピストルに例えて命名されました。

トリガーポイントによる関連痛は痛みの盲点となっていることがあります。
別の場所に痛みを飛ばすという性質上、原因となっているトリガーポイントが見逃される可能性があるからです。

下の画像は一例です。
症状は殿部(お尻)の外側が重く、だるいという訴え。
「殿部に電気治療をおこなってもスッキリよくならない」とのこと。

このケースでは、腰の奥にある腰方形筋トリガーポイント化し、
殿部に関連痛を飛ばしていました。

普段感じている症状をトリガーポイントの押圧で再現できた場合は
原因はその筋のトリガーポイントからきていると推測できます。

トリガーポイントの関連痛発症例/腰痛・お尻の痛み/富士見台カイロプラクティックセンター

 

トリガーポイントの関連痛発症例/腰痛・お尻の痛み/富士見台カイロプラクティックセンター

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筋肉が原因の痛みの特徴

MPS(Myofascial Pain Syndrome)という言葉があります。
日本語で筋筋膜性疼痛症候群といいます。

「筋・筋膜やその周囲の軟部組織が原因となって痛みなどの症状を起こす疾患」のことで、このMPSを引き起こしているのがトリガーポイントです。

症状や部位は、首・肩・腰・膝・股関節の痛みほか、緊張性頭痛、顎関節症など多岐にわたります。

トリガーポイントはレントゲンなどの画像検査や血液検査などでは診断ができません。

よって椎間板ヘルニアや変形した脊椎が神経根を圧迫し生じている痛み、と間違われて治療されているケースがあるとも言われています。

「なかなか病院で治療を続けていてもよくならない」
「病院ではどこも問題がないと言われたが辛い」

などの場合は一度トリガーポイントを疑ってみるのも一つの方法です。

トリガーポイント=痛みの原因が筋肉にある

ということですが、痛みの原因が筋肉にある場合は以下の特徴がみられることが多いです。

筋肉が原因の痛みの特徴
  • ① 「にぶい痛み(鈍痛)」である。
  • ②痛む場所が局所(ピンポイント)ではなく、漠然として範囲がやや広い
  • ③動作によって痛みが増す


こむら返りを想像していただきたいのですが、

こむら返りはふくらはぎに筋スパズム(意思とは関係なく筋肉が部分的に収縮する)が起きた状態で、とても痛いです。

こむら返りはふくらはぎの筋肉のトリガーポイントの活性化によっても起きます。

ふくらはぎの筋肉に力を入れようとするとますます痛くなります。
つま先を手前に引き寄せて、ふくらはぎの筋肉を伸ばすと楽になります。

このように、筋のトリガーポイントが活性化している場合、その筋肉を収縮すると痛くなり、伸ばすと楽になるのです。

トリガーポイントが活性化している時は、その筋肉を使う筋力トレーニングはストップした方がよいです。当センターでも、そのようなお客様が時々おられます。

「筋の状態がよくなってから再開した方がより楽しめますよ」とお話ししています。

※参考(皆川陽一『月刊 医道の日本 2015年12月号』、医道の日本社、特集トリガーポイント鍼治療 筋筋膜トリガーポイント鍼治療法の概要と肩痛の治療 p.82~.)

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トリガーポイント研究のパイオニア

トリガーポイントマニュアル


トリガーポイント研究のパイオニア・世界的権威は米国の内科医、ジャネット・トラベル(Janet Travell)です。

1983年にデイヴィッド・サイモンズ(Simons)との共著 『筋筋膜性疼痛と機能障害:トリガーポイント・マニュアル』を出版しています。

この発表によりトリガーポイントが発生しやすい筋肉、関連痛の飛ぶエリアの傾向等が広く世界に知られるようになりました。
また、Travellは米国のケネディ元大統領の健康管理に尽力した主治医としても有名です。

トリガーポイント発生のしくみ

トリガーポイント発生のしくみ/富士見台カイロプラクティックセンター

トリガーポイント(Trigger Point )
以下のような状況下での、
筋の過度な収縮伸張(伸ばしすぎ)による顕微損傷によって発生しやすいと考えられています。

・繰り返される無理な動き
・急激な動き
・スポーツ外傷(肉離れ等)
・突然の転倒
・自動車などの事故
・ストレスがかかる姿勢
 (長時間の不自然な姿勢)
・姿勢や骨格の非対称性
 (慢性的な特定の筋への負担)

筋の顕微損傷が発生しても、血行が良く、代謝も盛んで回復力が強い若い頃は、硬結や硬結のトリガーポイント化もおさえられると考えられます。

加齢に伴う代謝・回復力の低下は硬結を生じやすくする要因の一つです。

長時間のデスクワークなど、不動による虚血状態は、細胞の酸欠を引き起こし、硬結をトリガーポイント化しやすくなります。

※参考(Dimitrios Kostopoulos/Konstantine Rizopoulos、 川喜田健司翻訳『トリガーポイントと筋筋膜療法マニュアル 』、医道の日本社、2005、p.21.)

トリガーポイント発生のしくみ/富士見台カイロプラクティックセンター

 

痛みを改善するには

 

トリガーポイントによる腰痛・肩こり・首の痛み改善するには/富士見台カイロプラクティックセンター

硬いトリガーポイントを緩めて症状を緩和するには、血行をよくすることが効果的です。

冷やすこと(血行不良)はトリガーポイントを活性化させますので避けます。

筋力トレーニングも痛みを悪化させますのでやらない方がよいです。

無難な方法は

・適度な運動
(歩行・ストレッチ・負担の少ない体操)
・適度な安静
・入浴
・温熱療法
・種々の手技によるアプローチ

などです。

ストレッチだけでは硬結はなかなか緩みません。硬結そのものを手でとらえて刺激する手技と組み合わると、より効果が高まります。

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トリガーポイントの見つけ方

トリガーポイントが発生しやすい筋肉の部位はおおよそ決まっています。

その知識に加え、どのような動きで痛みが出るのか、動作の確認および筋肉の触診によって、見つけることが可能です。

触診の基本はロープ・帯状のコリを探すことからはじめます。

トリガーポイントの見つけ方/富士見台カイロプラクティックセンター


筋肉の骨への付着部から付着部まで、点というよりはラインで調べます。

この時、触診している術者の指は筋線維に対し横断するように垂直に動かします。

さらにそのロープ・帯状のコリの中に、より刺激に対し敏感なしこりの部位がないか、注意深く探ります。

しこりを見つけたら、を徐々に加え静止します。

圧痛の程度・関連痛が出ているかどうか確認します。

硬結がトリガーポイント化している場合は、以下が発生する可能性があります。

 ①強い圧痛(押されている部位に感じる)
 ②関連痛(押されている他の部位に感じる)
 ③自律神経反射(胃腸がグルグルッと動いたり・手足が温かくなったり)

①②は心地よさを伴う痛みです。
この点が、怪我などの損傷によって生じている痛み(炎症反応)との違いです。

例:棘下筋のトリガーポイントの触診

トリガーポイントの見つけ方/肩の痛みの原因となりやすい棘下筋/富士見台カイロプラクティックセンター

症状の原因となるトリガーポイントが捉えられると、
「あ、それそれ!」、「その痛み!」とかなりはっきり普段感じている症状の再現が自覚できます。

再現できれば、この硬結を緩めることが症状緩解に役立つ可能性が高いです。

自律神経のバランスを整える/トリガーポイント/富士見台カイロプラクティックセンター


※参考(黒岩 共一『臨床家のためのトリガーポイント・アプローチ―鍼療法と徒手的療法の実際』、医道の日本社、2000、p.7他.)



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動作による確認

痛みや違和感・だるさなどを感じていても、その部位には原因がないことがあります。

そこに原因がないことをどう判断すればよいのか?

症状を感じる場所に触れてみます。
もし、圧痛も硬結も感じられないようでしたら、そこには原因がない可能性があります。

どのような動きをすると症状が誘発されるのかをもう一度確認します。

その動作をおこなっている時、、収縮している・使っている筋肉を考えます。

この収縮している・使っている筋肉を触診すると、原因となるトリガーポイントが見つかることがあります。