生理痛(月経痛)のツボ/セルフケア

生理痛(月経痛)と一言でいっても、痛む場所やその程度は個人差があります。痛み以外の症状もあり、皆さん少しずつ訴えが違います。
多いのはやはり痛みで、腹痛、腰痛、頭痛。その他、強い肩こり、全身のだるさ、脚のむくみ、のぼせ、冷えなども見られます。メンタル面でも、何もやる気がおきなかったり、交感神経が過度に働いてイライラしたりします。
このような辛い症状の生理痛ですが、自分で出来る対応として鎮痛薬を飲む以外には「ツボ」刺激がお勧めです。
「ツボ」刺激は、普段、症状がきつくない時から試しておくのがよいです。症状がきついと押す気力もなくなりますよね。
日頃から自分の体に触れていると、何より体調による変化がわかりますし、やり方のコツもつかめてきます。いざというときに役立ちますよ!
私もいつもセルフケアを研究し実践しています。それでなんとか乗り切ってきたという感じです。
是非、自分の体を、5分でも10分でもよいので、毎日触れるようにしてみてはいかがでしょうか!
では本題の、生理のトラブルを軽減してくれる代表的なツボなのですが、ポイントは「お腹」と「腰」と「足の内側」です。
まず「お腹」のツボから。

●「気海」(きかい)

おへその下、指2本分程のところにあります。
生理痛を緩和したり、生理不順を改善します。便秘、下痢がある時は腸の働きを整える、などの効果が期待できます。実はそれだけではなく、かなり重要な部位でもあります。
ここはいわゆる「丹田」と呼ばれる場所だからです。武道をされている方はお馴染みだと思います。
「気(エネルギー)」の「海」という名前からその大切さが想像できると思いますが、つまり「元気を回復する」ツボでもあるのです。
逆に言えば、ここに「心身が元気かどうか、状態が反映される」ということでもあります。お腹は硬すぎても、柔らかすぎても体の状態はよいとは言えません。つきたての「お餅」のような感触であれば最高、とよく言われますね。

生理痛のツボ/気海


押し方です。仰向けに寝てリラックスします。もし膝を立てた方が楽であれば膝は立てます。
おへその下、指2本分程の「気海」に両手を置いたらまずは「腹式呼吸」をしましょう。吐いた時はお腹が床方向に凹んでいき、吸う時は自然に天井側に膨らんでいく。この呼吸ができたら、吐く息、呼気に合わせて、静かに、両手の人差指~中指、薬指で床方向に圧を加えていきます。
丁寧におこないます。押すというよりは「押さえていく」だけで十分です。

この「気海」は正中線上にあります。東洋医学では正中線上を「任脈」という重要な経絡が通っていると考えています。
正中線というのは人の急所が集まる場所。つまり、闘う時はここが弱点になってしまうのですが、反対にうまく使えば回復させる、活法の場所としても利用できるのです。
ちなみに、普段から「腹式呼吸」をおこなうようにすると、この「気海」に気が集まって充実し、元気も回復しやすくなります!(続く)

 

2019年11月30日